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BOBBY 「ボビー」。

BOBBY
BOBBY 「ボビー」。_b0046078_13233330.jpg公式サイト
ストーリー:名門アンバサダーホテルのドアマンだったジョンにとって、かつての職場は自分の家のようなもの。彼はいつものように元同僚のネルソンとホテルのロビーでチェスを楽しんでいた。そこへ国民の期待を一身に受けたアメリカ大統領候補、42歳のケネディ上院議院が到着する。


J・F・Kの弟、R・F・Kが暗殺された日の、現場となったアンバサダーホテルの1日を描いた作品。
RFKの映像は当時の映像のみで構成されていて、でもウマーく融合されててあんまり違和感はなかったな。
出演人がマジそうそうたるメンバです。まず、長年ホテルでドアマンをしていて、今は引退してるじいさんにアンソニー・ホプキンス。かつての同僚にハリー・ベラフォンテ。
ホテルの支配人にウィリアム・H・メイシー。その奥さんで、ホテル内の美容室(?)のボスやってるのが、シャロン・ストーン。独身だったらベトナムに送られてしまう青年にイライジャ・ウッド。その彼の為に偽装結婚してあげる子にリンジー・ローハン。ホテルの厨房の食品管理のボスにクリスチャン・スレイター。久しぶり!コックのボスなのかな?にローレンス・フィッシュバーン。ちょっと彼の言葉はいいです。その日ホテルでショーをする予定の飲んだくれシンガーにデミ・ムーア。ちょっと圧巻って感じだったな。ヒッピー系でホテルの1室で、ケネディの選挙活動のお手伝いしてる青年達とラリっちゃうのにアシュトン・カッチャーがいました。ロンゲで全然わかんなかった!ホテルの宿泊客で鬱なおっさんにマーティン・シーン、その奥さんがヘレン・ハント。
まだまだ居ます。出演人。多すぎです。
其々のエピソートがあるんですけど、個人的にはリジとリンジーの契約婚をする2人の話が好きでした。結婚式当日に恋に落ちた2人って新しいな。でもコレって実話交じりだそうですよ?監督がたまたま泊ったモーテルの店主の話しだそうです。すげー。
あと、RFKの選挙活動をしている黒人さんの話し。何かあるたびに切れまくってて、投票が始まって、黒人地区で警察の検問が入ったとかの情報の時に打ちひしがれたみたいな姿は凄く印象的でした。そして、RFK本人に呼ばれた時のそわそわ加減。物凄くいいキャラだ。
あとは厨房の一連の話しがいい。人間っていい所も悪いところもあるから人間なんだよな、って。その両方を許せる人ってのは中々いないんだろうけど。ホセとエドワードのアーサー王の話しのところは本当に感動した。だってチケット売りたくないって言ってたのに、勝手に売る話になっててカッチンきてるのに、あんな風に言われたら、凄く気分よく渡せちゃうなって。エドワードは凄く人間が出来てて、だからこそキング牧師の言葉を引用した時に納得できる重みを持っていたんだと思う。
メインのボビーは関係なく話しはどんどん進んでいく。そして悲劇の夜が訪れるわけです。
あの混乱の最中に流れるボビーのスピーチが、どんだけ先見の明があったんだと思わせるような内容で、余計に引き立っていきます。ぶっちゃけリジは死んだと思ったんだけど、生きてたんだね。
アメリカ人がどれだけ彼に期待をしていたのかが分かる映画でした。必要な人ほど凶弾に倒れていく。それは彼らが正しい事を恐れずに実行しているから。正しいことを恐れる人間達にとって彼らは存在が脅威であるのだろう。
ものすごーく色々考えさせられる映画ですが、何よりもヒューマニティに溢れた映画でした。


アメリカの最後の希望が消えた日。
by nichika-1958 | 2007-10-27 13:23 | 映画。